ロックのすゝめ ~聞こえ始めたロックの足音編~

みなさん、こんにちは。第4回です。

 

第一回では、1960年代のイギリスのロックバンドについて、紹介しました。

今回は、同じ時代のアメリのロックシーンで活躍したロックバンドを紹介していこうと思います。

 

ロックンロールを純粋に受け止め、自分たちの中で昇華していったバンドが台頭していたイギリスのロックシーンと比べると、アメリカでは、独自の世界観を築き上げ、オリジナリティに富んだロックバンドが多かった印象があります。

そんな1960年代に活躍したロックバンドの中で、

The Beach Boys、The Velvet Under ground、Greatful Dead 、The Band

の4バンドを紹介したいと思います。


The Beach Boys

 

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ビーチボーイズは1961年に『Sufin'』でデビュー

アメリカ合衆国カリフォルニア州出身の彼らは、西海岸の海を彷彿とさせるようなサーフロックと呼ばれるロックを定義づけたバンドである。

 

当初は軽快で、馴染み深いポップなサウンドのサーフロックであったが、ソングライター兼バンドリーダーのブライアン・ウィルソンはその潜在的な才能を徐々に開花。

 


ビートルズが1965年にリリースした6枚目のオリジナルアルバム、『Rubber Soul』に影響を受け、サイケデリックでアーティスティックなサウンドを追求。

のちに伝説的なロック・アルバムとなる『ペットサウンズ』を1966年にリリース。

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今までのビーチボーイズの価値観とは、大きく異なる価値観を持つこのアルバムは、リリース当初は悪評

バンドのボーカルだったマイク・ラブに、「こんなの犬しか聞かねーよ」と言われたことで、アルバムタイトルがペットサウンズになった、とも言われている。

 


代表曲は、『Sufin' U.S.A.』、『Good Vibrations』など。

 


The Velvet Underground

 

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ベルベットアンダーグラウンドは1964年に『All Tommorow's Paties』でデビュー。

ロックンロールと現代音楽をミキサーにかけたような前衛的なサウンドで、ロック初期のバンドでありながら、現代のバンドにも劣らない上質な音楽を提供しました。

 


元々、インディーバンドとして活動してた彼らを、ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルがフックアップ。

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自身のコミュニティに引き込み、アルバム制作を後援。それが、世にも有名なアルバム、通称『バナナアルバム』が誕生。

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しかし、セールス的には散々な結果に。

後々、ヴェルヴェットからの影響を公言するアーティストが現れ、再評価へと至った。

 

代表曲は『I'm Waiting for the Man』、『Heroin』など。

フロントマンであったルー・リードは、のちにソロ活動を行うようになり、高い評価を受け、ロックンロールのアイコン的ポジションへとなった一人でもあります。


 Grateful Dead

 

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グレイトフルデッドは1960年代にアメリカに現れたヒッピー文化を象徴するバンドで、1965年に『Don't Ease Me In』でデビュー。

 


彼らの音楽の基盤となっているのは、ロックに留まらず、ジャズやブルース、フォークなどの、さまざまなジャンルからの影響を多大に受けていました。

 

ライブステージでの活動を積極的に行なっていた彼らのライブは、即興的なジャムセッションを軸に構成されていており、そこで楽曲が完成されていたとも言えるのです。

 


さらには、彼らの熱狂的なファンをデッドヘッズと呼称し、社会現象の一つとなりました。

ドラッグの世界観を投影した、サイケデリックロックの旗手でもあり、ビートルズと並んで代表格ともされています。

 


アルバムのセールスは決して多いものではないが、コンサートでの動員数は常に米国内でトップクラス

楽曲だけでは収まらない彼らの魅力を体現しているとも言えます。

 


代表曲は『Truckin』、『Touch of Grey』など。

代表曲も、あくまで楽曲の評価であり、ライブ盤を聞くことで、真の実力を推し量ることができるでしょう。


The Band

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バンドは1968年に『The Weight』でデビュー。

デビュー以前はホークス名義で、ボブ・ディランのバックバンドとして活動。

ボブ・ディランが、フォークからフォークロックへと、音楽的な移行をする1964~1966年の間に、サウンド面で大きく支援した。

 

 
バックバンドとしての活動を通して、当時の一線で活躍した数々のミュージシャンのエッセンスを吸収。

 

フォークロックを基調としたロディアで、ダイナミックな音楽性で、当時のテクニカルで豪勢なサウンドが人気だったシーンに一石を投じ、1960年代の代表的なロックバンドとなりました。

 

代表曲は『Up On Crippie Creek』、『I Shall Be Released』など。


以上が、1960年代にアメリカで活躍したロックバンドです。

どのバンドも革新的なサウンドや、音楽センスを持っていて、ロック初期の繁栄を支えたバンドと言えます。

もちろん、彼ら以外にも革命的なミュージシャンはいますので、後々続編を書ければと思います。

それでは。

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